お説教とマドレーヌ

忘れたくないこと。トキめいちゃったら投稿します。

リコッタ編は本当に良かった

グリマスの攻略をブロマガに分離したあともグリマスの話かよ!といった感じですが、
リコッタ編のストーリーを改めて見直す機会があったので、感想を書いていきたいと思います。

リコッタ編全体について

リコッタ編は本当に好きでした。シーズン3の期間中は毎週、土曜日が来るのが待ち遠しかったです。(もちろん灼熱少女の火曜日も楽しみでした!)
個人的には桃子が特に好きなアイドルではありましたが、桃子だけに限らず、春香が、亜利沙が、奈緒が、のり子がみんな生き生きとしてて、
それでいてユニットとしてのまとまりもあったと思います。
ストーリーを見ても、方向性が決まった第1話、桃子が大活躍の第2話・第3話、練習の成果が表れ始め、一方で桃子に異変が見られ始めた第4話・第5話、
急展開の第6話、山場の第7話、大団円の第8話・第9話と一続きの物語として面白く、また第5話以降は次回の展開が気になるような終わり方でもありました。
全編を通してかなりの割合がレッスンに割かれていたのも好感度が高いです。レッスンばかりしてるのに、ストーリー展開が面白かった。

それぞれのアイドルについて

上でみんな生き生きとしてたと書きましたが、リコッタのメンバーは誰が欠けても成り立たなかったと思います。
見せ場としてはどうしても桃子や、あるいはのり子に目が行きがちになってしまい、均等だっとは言えないでしょう。
しかしながら、亜利沙や奈緒が桃子やのり子、春香に出番を奪われて、目立っていなかったかというと決してそんなことはなかったはずです。

春香はAS組7人目の選出ながらも、これまでのAS組に比べれば出番は決して多くはありませんでした。
しかしながら、後ろからユニットやメンバーを支えたり、第7話のあのセリフを言えるのは春香だからこそだと思いますし、家族というテーマにはまさにピッタリなアイドルでした。
劇場版を始めとしたグリマス外での軌跡とグリマス内の軌跡とで揺れ動き、なかなか位置取りが難しいAS組アイドルですが、
リコッタの春香はこれまでのAS組アイドルの中で一番的確な役割だったと思います。

亜利沙は尾行や調査などのコミカルな発言を筆頭に、ユニットの雰囲気を和ませることが多かったように思います。
桃子のキツい言葉をほぼ一人で受けていたり(それでいてどことなく嬉しそう…)。
そんなアイドルファンの亜利沙ですが、それと同じくらいアイドルな亜利沙も見られたと思っています。
第2話のレッスンの際、真っ先に自分が出来てないからなのではと自信なく落ち込む姿や第4話の努力する姿などなど…
アイドル大好きな場面が印象的ではありますが、アイドルしている姿も亜利差は実は多いと感じます。

奈緒も亜利沙と同じくユニット全体を和やかにするアイドルでした。
みんなで真面目にレッスンに取り組むとなると(特に発言も指示もキツい桃子がいるとなおさら)緊張した雰囲気になってしまいそうなものですが、
奈緒やのり子、中盤からは亜利沙も加わって、一所懸命ながらも笑顔にあふれるユニットになりました。
また、第8話・第9話で桃子をイジる姿は普段の奈緒を感じ取ることが出来て良いですし、第6話のプロデューサーに連絡する姿にも奈緒の素顔が表れていましたね。

のり子はなんと言っても第7話でしょう。
自らのことを省みずに張り切り続ける桃子に対し、どこかで誰かがそれを諭さなければならないのですが、
亜利沙には絶対に出来なかったでしょうし、春香や奈緒も指摘は出来てもここまで強くは言えなかったでしょう。
仲間思いののり子だからこそ、他の場面ではほとんど見られないような強い言葉で桃子を諭し、桃子の心に響かせることが出来たのです。
もちろん第7話だけでなく、ややコミカルにレッスンに励みユニットを良い雰囲気にしてきましたし、
第8話の、桃子の指導役という発言はとても良いなぁ、と思いました。*1

桃子はユニットメンバーの指導役であり、目標とされていました。
その為、他の4人に比べて本音が表されることは少なかったように思います。
そこで助けになったのがプロデューサーでした。リコッタ編のプロデューサーは本音をあまり言わない桃子に代わり、桃子の心境を推測したり、
第1話では(選択肢によっては)桃子の考えをくみ取ろうとしていました。
このプロデューサーの推測によって、ややもすれば誤解されやすい桃子の言動をプレイヤーが的確に理解することを助けたと思います。
(もちろん、プロデューサーの推測にすぎないとも言えますが。)
桃子に関していえば、アイドルシンフォニーとはまた別の描かれ方をしているのが良かったなぁとも思います。*2

メンバー5人に共通して言えるのは、リコッタの中で、他のアイドルとの関係性を描かれることが多かったということです。
桃子ですら、皆に頼られたから張り切ったという──プロデューサーの推測としての──描写がありました。
メンバー一人一人についてはアイドルエピソードやプライベートレッスン系のイベントもありますし、ユニットだからこそのストーリーを重視していったと捉えられます。
また、その中においてもアイドル個人について掘り下げられた面も沢山あるでしょう。

ストーリーについて

上で一続きの物語として面白いと書きましたが、どの話も役割を持っていて、いわゆる「捨て回」が無かったように感じます。
例えば急展開を迎える第6話は第4話・第5話に伏線がありますし、あるいは第3話の時点で桃子の疲弊はもう始まっていたかもしれません。
あるいはケガをするまで桃子が張り切ったのも第1話で話を振られて自らの考えを語ったり、第2話で指導役を任された故でしょう。
各々のアイドルを描きつつも、ユニットとしての物語も進展させるストーリーの構成は素晴らしかったと思います。
また、桃子に追いつけ追い越せという構成になった結果、レッスンの描写が非常に多かったのも上で挙げた通り、個人的には好感でした。
これだけレッスンを積み重ねてきたんだ、という感覚が掴みやすく、成長物語としても自然で、
それでいてストーリーが単調でなく、ドラマがあったというのもこれまた素晴らしい。

あと、ストーリーで桃子がドラマの撮影で欠席しがちな時期と桃子が登場するアイドル警察24時がちょうど同時期だったのもイベントとストーリーの繋がりを感じられてよかったですね。

ユニット構成について

桃子の的確ながらも辛辣な指導を受け入れられる素地があったのもリコッタの特徴だと感じます。
年齢だけ見ても桃子11歳に対し、春香17歳・亜利沙16歳・奈緒18歳・のり子18歳。
特に春香やプロデューサーのカバーがあり、桃子からの厳しい意見を受けても険悪になることなく場が進んでいきました。
これが例えば育であればアイドルシンフォニーのように言い争いになったり、もう少し年上でも中学生組は反発してしまうかもしれません。
(それはそれで桃子が憎まれ役として進むリコッタ編になったのかもしれませんが)
亜利沙たちの年下の憎たらしい(笑)指導を取り入れられる精神的な余裕、これこそがリコッタをこのようなユニットに仕立て上げたのではないでしょうか。

「家族」と桃子について

そんな訳でPSLをみんなで笑って終えられたリコッタですが、第9話の春香や、あるいはHOME, SWEET FRIENDSHIPでの家族みたいな仲間という言葉。
これはもう本当にその通りだなぁと感じると同時に、桃子がいるユニットで家族を出してくるのは、もう、反則でしょう…。
「儚い夢の一滴 周防桃子」やアイドルシンフォニーなどなど、様々な場面で桃子の家庭があまり良くない状態にあることが伺えますし、
子役時代の影響からか、仕事を抜きにした友達関係といったものも苦手。
最近では少しずつ他のシアターアイドルと交流を持ち始めたとはいえ、
家族のような居場所としてのリコッタがどれほど大きな意味を持つのか…
いやもう本当に… 帰る場所が出来て良かったね。 もっともっと桃子を幸せにしてあげたい。
HOME, SWEET FRIENDSHIPといえば、私はいけなかったLTHイベントで、桃子役の渡部恵子さんが


と仰ってたそうですが、まさしく
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これ(アイドルシンフォニーLv10-19の成功8)ですよね。皆の前では強がり続けた桃子をオトす春香の力よ。

まとめ

とまあ最後は私情まる出しになってしまいましたが、リコッタは良いところいっぱいなユニットでした。PSLも残り4ユニットとなってしまいましたが、リコッタに負けず劣らずなストーリーが紡がれることを期待しています。

最後に宣伝


何故リコッタ編を振り返ったかというと、サークルに寄稿するためでした。
ioriccyoはVol.4にて9th東京ライブレポ、LTH1-4レビューの一部、アイマス研座談会参加者の一人を担当し、vol.4の加筆・豪華版にあたるvol.5でLTH5-6レビューの一部とリコッタについての単独記事を担当しました。
リコッタについては短い期間*3だったので心残りな面もなくはないですが、大方書き尽くせたかと思います。このブログの記事とはそこまで被りませんよ。
アイマス研初のコミケ、そして初のオフセット同人誌ということで他のメンバーも気合入ってますのでお立ち寄りの際は是非試し読みしてみて下さい。
アイマス研の同人誌などに関してのお問い合わせは公式メールアドレスか、あるいは公式アカウントにお願いします。

…結局またもや宣伝もするというオチもついたところで。

*1:ケガから復帰した直後の桃子が他のメンバーよりレッスンをうまくできないのは当然なのですが、そこで桃子を落ち込ませることなく、それでいて冗談が入りながらも建設的な発言が出来るのはとても良かった。のり子らしさも出ています。この一言は本当にグッときました。

*2:どちらも指導役として桃子は苦悩するのですが、アイドルシンフォニーではパートメンバーの意見も取り入れ、リーダーとしての役割をより良く全うするという点に重きが置かれていたと思います。リコッタの桃子はそれを受け、仕事上の仲間にあれこれと手ほどきをしていったのが、リコッタ編のストーリーを受けて、ユニットメンバーを掛け値なしの家族のような仲間と思えるようになったのではないでしょうか。

*3:と言いながらも締切にはかなり甘えてしまった