お説教とマドレーヌ

忘れたくないこと。トキめいちゃったら投稿します。

2019年9月28日

はじめに

長江里加さん、お誕生日本当におめでとうございます。

個人的に感じたお話。

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もくじ

この一年

「飛躍の年」であった。これは誰もが異を唱えないだろう。

アイドルマスターシンデレラガールズ』の久川颯役や『私に天使が舞い降りた!』の星野ひなた役は言を俟たないだろう。幕張メッセ展示ホール9-11規模の会場でのライブは初めてであったし、声優ユニットを組んで、本人出演にてPVを撮るも初めての経験であった。

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フレームアームズ・ガール』では、主役級キャストとしては初めての映画出演を果たし、作品内の舞台である立川を含む、都内各地で舞台挨拶を行なった。また、劇場版の制作に関連し、ビックロを含むビックカメラ内で宣伝の音声放送が流れた。

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(舞台挨拶の話は5:31, 宣伝放送の話は6:33より)

また、『温泉むすめ』では自身の役である箱根彩耶のご当地、箱根を冠したライブ・宿泊イベント SPECIAL YUKEMURI FESTA in 箱根(小田原)が開催され、ライブでは初めてのユニットリーダーを務めた。

そのほか、大学のサークル主催イベントへのゲスト招待もこの年が初めてであったし、『あそびあそばせ』パッケージ第2巻特典CDや『私に天使が舞い降りた!』のキャラクターソングアルバムで本人のソロ曲が世に出るのも初めてのことであった。

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定期的なラジオ配信であった、『わたてんラジオ』『ラジオ フレームアームズ・ガール改』『温泉むすめ みみぽか』が2019年3月~4月にかけて配信終了、および休止となってしまったが、それ以降も出演作品をきっかけとした(と思われる)ラジオ・動画配信へのゲスト出演も数多くあった。

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このようにして様々な活躍を見ることのできた一年であったが、その飛躍は対外的な面のみならず、内面的なものもとても大きかったのではないか、と感じている。

『自信』

長江 (...) 私自身も「天使」として舞い降りられて、すごい嬉しかったですし、皆さんに「天使」をお届けできたんじゃないかなと、皆さんのいただくコメントで自信を頂いておりますので、すごく誇らしいです。 (...)
(『私に天使が舞い降りた!』パッケージ第3巻特典ラジオCD ──「私とわたてん 長江里加編」より)

自信という言葉が印象的に語られる一年であったように思う。


『私に天使が舞い降りた!』のひなたは本人にとって共感しやすく演じやすかったキャラクターだったようで、まさにハマり役であった、と言える。

長江 (...) 思ったことはズバッと言ってしまう正直者、裏表がないかなぁ、という子で、私もそうなんですけど、思ったことすぐ口にしちゃうので、そこらへんはすごい共感できるなぁって。 (...)
TVアニメ「私に天使が舞い降りた!」放送直前すぺしゃる! ──キャラクター紹介で)

そのハマり具合は、本人をしてシンクロと言わしめるほどであった。

指出 ひなたと似てるなって感じるんですけど、逆に似てないなと思う部分はありますか?
長江 えー、どこだろう。うーん、年齢?
長江 なんかもう思いつかないくらいシンクロしてたので、オーディション受けたときも一番ひなたやりたいって思ってたので、すごい嬉しい……!
TVアニメ「私に天使が舞い降りた!」放送直前すぺしゃる! ──キャラクター紹介で)

オーディションも自信を持って受けられたようで、自身の演技がひなたという役を一番捉えていたということをオーディションの合格で実感できたに違いない。

長江 (...) ひなたの気持ちが最初からわかっちゃったから、「どうやったらいいのかな、どうやったら素直に聞こえるのかな」とかそういう難しいことは何も考えずに、スルッと、オーディションのときから役に入れたので、自信に満ち溢れながらその日は帰りました。
長江 (...) これ受かんなかったら、誰が受かったんだ?早く知りたいな?と思ってたくらい。 (...)
(同TVアニメ「私に天使が舞い降りた!」放送直前すぺしゃる! ──オーディションを振り返って)

また、制作側だけでなく視聴者からもひなたが支持されていった、というのが本人にとってとても大きかったようだ。『私に天使が舞い降りた!』のパッケージ版発売記念スペシャルイベント〜ハッピー・ハッピー・フレンズ〜においても、「ひなたとそっくりだと皆に褒められる」、(天使のようだ、と一番言われていたのはいつ頃か、という質問に対して)「今が一番」とも話をしている。

本放送開始前後に語った自信と、冒頭で述懐したような本放送を経ての自信は異質のものであろう。すなわち、役に対する自信と、演技を認められた自信だ。『私に天使が舞い降りた!』では、自身の思い描く役柄と周囲に求められる役柄がきれいに一致した、という貴重な経験が出来たのではないかと思う。

このことには興味深い話もあって、上記の東京電機大学の研究会主催トークショーにおいて、『あそびあそばせ』では音響監督の想定するものとは異なった演技をしたが、説得力があったためにOKテイクとなった、というエピソードを披露していた。『あそびあそばせ』は勢いや収録現場の流れを重視する作品のため1このようなこともあったのだろうが、近接した時期に『あそびあそばせ』と『私に天使が舞い降りた!』という、長江さんの役柄作りという観点において対照的な作品を担えたのは大きな経験であろう。

また、同じく東京電機大学トークショーで、自信がないときはどうすれば良いか、という質問に対し、SNSをはじめて、皆に励ましてもらう」と答えていたこともここに付け加えておきたい。長江さん自身もそうして自信や活力に繋げている、ということであろう。

『夢』

声優になったらキャラクターありきのダンスや歌のパフォーマンスをやってみたかったので、それを「温泉むすめ」として叶えることができてとても嬉しく思っています。(...)
(温泉むすめ 1st写真集 ~FIRST SPRiNGS~)

そこには、夢の続きがあった。


『温泉むすめ』の大型ライブは2018年12月22日で4回目を迎え、長江さんの所属する温泉むすめのメインユニット、SPRiNGSを始めとした数多くのキャスト・ユニットが今までに登壇してきた。

また、2018年のサマソニではSPRiNGSの選抜という形で、9名の中から長江さんを含む7名が出演。センターの草津結衣奈役高田憂希さんが出演してないこともあり、役柄としてセンターの代役を務めるのは箱根彩耶ちゃんだろう、ということでこのときのセンターポジションに長江さんが抜擢された。しかしながら、長江さん本人にとってはそれ以上の意味合いがこのライブにはあったのではないかと思う。

温泉むすめSPRiNGS♨️inサマソニ2018ありがとうございました!!!!!!
今回のフォーメーションは初の試みでとても緊張しましたが、
最後まで全力で出し切りました!!!!
この日の事、絶対に忘れません。この日の気持ちが箱根彩耶ちゃんに繋がりますように。
次こそはSPRiNGS全員で出るぞー!!!!オーーーー!!!!
instagram o_rikachi_o

こうして、ある種のピンチヒッターとしてではあるが、初めてのセンターをサマソニで経験した。そしてその後に発表・開催されたのがSPECIAL YUKEMURI FESTA in 箱根(小田原)だった。公演名に冠している通り、箱根および小田原、すなわち、長江さん演じる箱根彩耶ちゃんのご当地を会場にしてこのイベントは催された。

温泉むすめのご当地イベントは、SPRiNGSメンバーを中心にこれまでも各地で行われていたのだが、長江さんにとってセンターはサマソニ以来の2回目、リーダーというのは初めてであるし、他の作品を含め、一番手を担うということ自体が初めてのことであった。
(イベント自体の様子は以前このブログに投稿している。)

イベントの場における今までにない経験、役柄、そして、自身の役のご当地イベント、言い換えるなら、自分が主役のイベント。加えて、約2年間一番近い距離でSPRiNGSの取りまとめ役を見てきたことも恐らくあって、重圧となっていたのではないか。イベント当日までに時折見せた、弱気な姿の長江さんというのは極めて珍しいものだったように思う。そして、その重圧と真正面から向き合い、当日のトーク、歌、パフォーマンスとして昇華していった。

(...)
ダンス沢山練習したね…!
私も、立ち位置や歌い分けがいつもと違かったので凄い緊張しました🥶
「リーダーコール」も鳴るしさあ!
楽しかったけどね🥰(笑)
そして劇場でもお伝えしましたが、
箱根のイベントが決まったのをSNSで知って、
え!?ほんと!?!?
メンバーは…ほ、殆ど初めましてだ🤯
だ、大丈夫かな…大丈夫か私……
と、すごく不安だったのですが、
みんな本当に優しくていい人たちで、
ゆのはなの皆んなが私を引っ張ってくれて私をリーダーにしてくれました。
このメンバーじゃなかったらここまで笑顔でやってこれなかったと思います。
もう本当に感謝感謝でいっぱいです!!!!!!!!!!!!!!!
(...)
instagram o_rikachi_o

奇しくも温泉むすめの次の大型ライブは、SPRiNGSの新曲タイトルを冠した、『SPRiNGS 3rd Live 〜湯夢色(ゆめいろ)バトン〜』である。SYF箱根でリーダーという大役を務めた長江さんや、同様に一人一人がストーリーを持つSPRiNGSメンバーが久々に集結したとき、どのような夢を見せてくれるのか。


このSYF箱根が2019年3月30日〜3月31日に開催、アニメ『私に天使が舞い降りた!』が2019年冬クールであることや前述の出演ラジオが一斉に休止・終了したことも重なり、2018年度の終わりと共に大きな節目を迎えた形となった。そして、2019年度が始まって間もない4月2日。

「ダンスや歌のパフォーマンス」をする役を、また一つ別の形で掴んだ瞬間であった。

個人的にはこの配役は青天の霹靂であったが、久川颯役に選ばれるまでのエピソードを聞いて、更に驚愕した。

長江 (...) 私はオーディション大好きで。自由にできる度が高いというか、とりあえずまず自分が思った役・キャラクターを出せるじゃないですか、思い切って。だからオーディションは好きで、全然緊張しなかったです。
「デレラジ☆(スター)」【アイドルマスター シンデレラガールズ】第152回 ──オーディション当時を振り返って)

と語る一方で、

長江 (久川颯役は) 4人目の子なんです。
長江 まず、最初は荒木比奈さん。荒木先生から行ったんです。ちょっとボーイッシュにやって、ちょっと違うなって、テープのオーディションの段階で落ちて。
長江 あなたは次、棟方愛海ちゃんでスタジオ来てください、って言われて。
長江 (...)セリフを言ったら、それじゃあなた愛されない、って言われて。落とされちゃって。
長江 その後に、あの…… (喜多見柚役の武田さんに手を向ける)
長江 最後に久川颯、で受かりました。意外でした、私にとっては。
長江 手応えはそんなに無かったですね。こんな爽やかで元気な子をやることがあまりなくて。
アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 CLIMAX SEASON 最終回を一緒に見よう特番! ──オーディション遍歴を尋ねられて)

喜多見柚は2017年9月25日、荒木比奈は2017年10月19日、棟方愛海は2017年12月5日に声優が発表(ないし判明)された2ことを考えると、オーディションが不合格でも諦めずにステップアップしていった姿を見て取ることができる。久川颯のオーディションがいつ行われ、いつ合格が発表されたのかは知る由もないが、もしかしたらオーディションのその道中、『温泉むすめ』や『あそびあそばせ』などの、演じた作品での経験が糧になっていたのかもしれない。

夢を、諦めない。その姿勢が、4度目のオーディションを合格に導いたのだろう。


そしてまた、『シンデレラガールズ』では久川凪役の立花日菜さんという大切なバディに巡り合った。年齢や芸歴で後輩にあたる声優との共演はこれまでにも数多くあったが、作品という表舞台で、長江さんが年長のポジションにて関係を持つ、という相手は初めてのことだと言える。

これまでに沢山のライブ経験があったとは言え、幕張展示ホールのあの舞台を笑顔で駆け抜けることが出来たのは、経験や自信、夢、立花さんを始めとする周りの人々があってこそだった。長江さんのシンデレラ7thライブの感想にあたるInstagramの投稿は、ぜひ全文をご自身の目で確かめて欲しい。

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この先の一年

今回は物語を一本線で結べるように出来事を拾っていったが、ここに書ききれなかった活躍も沢山あって、ファンとしても個人的にもとても楽しませてもらった。

「笑顔がモットー!」の長江さんに厚い信頼を置いている。今はただ、活躍していく長江さんを見ていたい。だから、こうなって欲しいだとか、こんな姿が見たいだとかは、書かないでおくことにする。

改めて長江里加さん、お誕生日本当におめでとうございます。

来年の今頃、同じ笑顔で会えるように。


  1. 岸監督「(…)プロならではの「正解」もあるんだろうけど、アニメとしては「流れの中で成立していればよし」という考え方もある。(…)」 (メガミマガジン 2018年11月号 Vol.222)

  2. 以上は、シンデレラガールズ 声優一覧&追加推移グラフ - cpp0302-imas’s blogおよびシンデレラガールズ声優の一覧とは (シンデレラガールズセイユウノイチランとは) [単語記事] - ニコニコ大百科を参考にした。